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2025.11.19

【総務担当者必見】
オフィス移転のタスクリスト
スケジュールから各種手続きまで

オフィス移転は、企業にとって大きな節目であると同時に、総務部門にとっては膨大なタスクを伴う一大プロジェクトです。移転決定の瞬間から、総務担当者は「何を、いつまでに、どのように」進めるべきか、多岐にわたる調整と実務に追われることになります。

この記事では、オフィス移転のプロジェクト担当者に向けて、失敗しないための「実務マニュアル」を提供します。

移転6ヶ月~1年前から完了後までの詳細なスケジュールと「やることリスト」、煩雑な「官公庁への手続き」、見落としがちな「コスト管理」や「社内調整」のポイントまで、総務が押さえるべき全フェーズを網羅的に解説します。

※ただし、本記事で示すスケジュール(6ヶ月前など)は一般的な目安です。
実際には、企業の規模、移転先のオフィスの状況、内装工事の範囲などによって、必要な準備期間は変動しますのでご注意ください。

目次

【計画・準備フェーズ】(6ヶ月~1年前)全体の流れとタスクの把握

移転プロジェクトは、初動の「計画」で成否の8割が決まると言っても過言ではありません。総務担当者は、まず全体像を把握し、プロジェクトを軌道に乗せる必要があります。

プロジェクトチームの組成と目的の明確化

移転が決定したら、まず経営層、情報システム部門、人事部門など、関連部署を巻き込んだ「移転プロジェクトチーム」を組成します。

その上で、今回の移転の「目的」を明確に定義することが重要です。

目的の例

この目的が、後の物件選定やレイアウト設計の「軸」となります。

全体スケジュールの策定とタスクの洗い出し

一般的な移転スケジュールと、各時期の総務の主なタスクは以下の通りです。

時期 総務(プロジェクトチーム)の主なタスク
6~12ヶ月前
  • 移転目的の明確化、プロジェクトチーム組成 ・現オフィスの契約内容確認(解約予告時期、原状回復の範囲)
  • 移転先エリア、予算の決定 ・PM会社、コンサルティング会社の選定(必要な場合)
4~5ヶ月前
  • 移転先物件の選定、内覧、決定
  • 新オフィスの賃貸借契約
  • 現オフィスの解約予告(非常に重要)
  • レイアウト設計、内装デザイン会社の選定・打ち合わせ
2~3ヶ月前
  • レイアウトプラン確定、内装工事の見積もり
  • 引越し業者の選定
  • 新規購入什器、リース機器の手配
  • 官公庁への手続き準備(後述)
  • 社内への第一次告知(移転日、新住所など)
1ヶ月前
  • 各種インフラ(電話、インターネット回線)の手配・移転工事申込み
  • 社内説明会の開催、引越しマニュアルの配布
  • 廃棄物のリストアップと処理業者手配
1~2週間前
  • 荷造り(パッキング)の開始
  • 官公庁への届出(消防署、警察署など)
  • 取引先への移転挨拶状の準備
移転当日
  • 引越し作業の立ち会い、指示
  • 旧オフィスの原状回復工事の最終確認、鍵の返却
  • 新オフィスでのインフラ開通確認(電話、ネット、電気)
移転後
  • 取引先への挨拶状の送付
  • 官公庁への届出(法務局、税務署、労基署など)
  • 社内トラブルシューティング(ネットが繋がらない、備品が足りない等)
  • 移転費用の精算、経理処理

【業者選定フェーズ】失敗しないパートナー選びのポイント

オフィス移転は、総務部門だけでは完遂できません。信頼できる外部パートナー(業者)の選定が、プロジェクトの質とコストを大きく左右します。

各業者の役割と選び方

プロジェクトマネジメント(PM)会社

内装・デザイン会社

引越し業者

見積もりの比較とコスト管理

必ず3社程度の「相見積もり」を取得しましょう。

見積もりチェックポイント

【実務・手続きフェーズ】行政・インフラ手続き完全リスト

オフィス移転手続きの中で最も重要で、総務の専門性が問われるのが「手続き」業務です。特に官公庁への届出は期限が定められているため、抜け漏れなく対応する必要があります。

1.現オフィスの「原状回復」と「解約」

2.新オフィスの「インフラ」手配

3.官公庁への主要な届出チェックリスト

提出先ごとに必要な主な届出をリストアップします。(※提出期限や必要書類は、必ず管轄の役所にご確認ください)

提出先 主な届出書類名 提出時期(目安) 備考
消防署 防火対象物使用開始届出書 使用開始の7日前まで レイアウト図面(避難経路、消火器設置場所等)が必須。内装工事前に図面協議が必要。
警察署 駐車場使用の場合の届出など 移転後 社有車がある場合、車庫証明の変更手続きも必要。
法務局 本店移転登記申請書 移転後2週間以内 最重要。司法書士への依頼を推奨。
税務署 異動届出書(法人税) 移転後、遅滞なく 給与支払事務所等の開設・移転届出書も必要。
都道府県・市町村 異動届出書(法人事業税・住民税) 移転後、遅滞なく  
労働基準監督署 労働保険名称・所在地等変更届 移転後10日以内  
ハローワーク 雇用保険事業主事業所各種変更届 移転後10日以内  
年金事務所 健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届 移転後5日以内  
郵便局 居届転 移転日の1~2週間前 旧住所宛の郵便物を1年間転送してくれます。

【コスト管理フェーズ】費用内訳とコスト削減の勘所

オフィス移転には多額の費用が発生します。総務担当者は、予算を正確に把握し、適切に管理・執行する責任を負います。

オフィス移転費用の主な内訳

  1. 旧オフィス関連費用: 原状回復工事費、廃棄物処理費
  2. 新オフィス関連費用: 賃貸借契約初期費用(敷金・礼金等)、内装工事費、インフラ工事費
  3. 引越し関連費用: 引越し作業費、什器運搬費
  4. 什器・備品費用: 新規購入費、リース費用
  5. その他: 挨拶状印刷・郵送費、各種届出の専門家(司法書士等)への依頼費

コスト削減のポイントと経理処理

コスト削減

経理処理(勘定科目)

【社内調整・実行フェーズ】従業員への通知と引越しマニュアル

総務の腕の見せ所が「社内調整」です。従業員の不安を取り除き、協力を得ることが、移転当日の混乱を防ぐ鍵となります。

社内通知のタイミングと内容

「引越しマニュアル」の作成と配布

従業員が迷わず作業できるよう、実務的なマニュアルを作成・配布します。

マニュアル必須項目

  1. 移転スケジュール(いつまでに何をすべきか)
  2. 荷造り(パッキング)のルール
    ・私物、共有物、廃棄物の分別
    ・梱包方法(段ボールの組み方、詰め方)
    ・ラベリング方法(新オフィスの座席番号、内容物)
  3. 廃棄物処理のルール(機密文書の廃棄方法)
  4. 移転当日の服装、出社時間、各自の役割
  5. 移転後の新オフィスでのルール(座席、ロッカーの使用法など)
  6. 総務部門の緊急連絡先

【事後対応フェーズ】取引先への挨拶と残務処理

移転作業が終わっても、総務の仕事は終わりではありません。スムーズな業務再開と、対外的な信頼維持のための対応が残っています。

取引先への移転挨拶状

移転後の社内トラブル対応

移転直後は「ネットが繋がらない」「電話が鳴らない」「備品がどこにあるかわからない」といった細かなトラブルが発生しやすいです。総務部門と情報システム部門は、数日間はトラブルシューティングに専念できる体制を整えておきましょう。

オフィス移転に関するよくある質問

Q オフィス移転は、最短で何ヶ月前から準備すれば間に合いますか?
A

企業の規模によりますが、最低でも6ヶ月前からの準備を強く推奨します。

特に「現オフィスの解約予告」が6ヶ月前規定であることが多く、これを起点にスケジュールを組む必要があります。レイアウト設計や内装工事、インフラ手配も考慮すると、6ヶ月でも非常にタイトなスケジュールになります。

Q 現オフィスの「原状回復」で、オーナーと揉めないためのコツはありますか?
A

2点あります。

  1. 入居時の契約書と写真の確認:まず契約書の「原状回復の範囲」を法務部門も交えて再確認します。また、入居時に撮影したオフィスの写真があれば、それが交渉の材料になります。
  2. 早めの協議:解約予告と同時に、オーナー(またはビル管理会社)と原状回復の範囲について協議を開始することです。見積もりを早めに取得し、工事業者を指定されている場合でも、適正価格かどうかの交渉(相見積もり)を行うことが重要です。
Q 従業員の荷造りがなかなか進みません。総務としてどう対応すべきですか?
A

「引越しマニュアル」の配布だけでなく、実務的な「デッドライン」を設けることが有効です。

  • 「廃棄強化週間」の設定:移転2週間前などに「この日までに不要な書類・備品を捨ててください」と期限を切ります。
  • 部門ごとの進捗確認:各部門の責任者(管理者)に進捗管理を依頼し、総務が定期的にチェックします。
  • 荷造りの時間確保:業務時間内に「荷造りタイム」を設けるなど、会社として協力する姿勢を見せることも効果的です。

フリーアドレスのメリット・デメリットから導入前、導入後に必要なこと、社員が使いやすいレイアウトの作り方など、事例を交えながら解説しています。

こんな方におすすめ

  • フリーアドレスのメリットやデメリットを知りたい
  • オフィスの移転、リニューアルを予定しているが、何から始めたら良いか分からない
  • 社員が使いやすいオフィスレイアウトを考えたい
  • 多様な働き方に対応できるオフィスを作りたい
  • 他社の事例を見てみたい

まとめ

オフィス移転は、総務担当者にとって、プロジェクトマネジメント能力、交渉力、実務処理能力のすべてが試される一大業務です。

その業務は、移転先を探すといったものだけでなく、原状回復交渉、煩雑な官公庁への届出、廃棄物処理、社内の地道な調整など、多岐にわたります。

この膨大なタスクを成功させる鍵は、「早期の計画」と「網羅的なタスクの洗い出し」に尽きます。

本記事で紹介したスケジュールとチェックリストを活用し、移転プロジェクトの全体像を常に把握しながら、各フェーズの実務を一つひとつ着実にクリアしていってください。

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著者情報

Nimwayメディア編集部

ワークスペース管理やデータ分析を可能にするスマートオフィスソリューション「Nimway」を提供するとともに、フリーアドレスやABWを導入する企業のオフィス環境構築を支援。これからオフィス環境の変革を検討したい企業様に向けて、その経験やノウハウを公開していきます。